Local Knowledge
日本人には常識、旅行者は知らないこと
ガイドブックに載らない理由は単純だ。地元にとって当たり前すぎて、説明する必要がないからである。
串
注文のコツ
煮込みは「一人前」単位で出る
席に着くと「煮込みは一人前でよろしいですか」と聞かれる。一人前は串が数本のセットで、なんこつ・シロ・フワの三種の部位が混ざって出る。部位を一つずつ選んで頼む店ではない。初めてなら「はい」と答えればいい。
写
暗黙のルール
店内の写真撮影は禁止だ
店内写真撮影禁止が明示されている。三日月型のヒノキのカウンターも、煮込みの鍋も撮れない。外で外観だけ撮ってから入るのがこの店の作法だ。この決まりを知らずにカメラを構えるのが、外国からの客が最もしがちな失敗である。
時
注意
営業時間と定休日が資料によって違う
16時開店は一致するが、閉店は19時・20時・21時と資料が割れ、定休日も「日・月・祝」と「月・木・日・祝」に分かれる。古い情報がそのまま出回っているためだ。材料がなくなればそこで閉める店なので、確実を期すなら早い時間に行くしかない。
五
店の由来
「東京三大煮込み」は一冊の本から出た言葉だ
太田和彦『居酒屋大全』(1990)が、北千住・大はし、森下・山利喜、月島・岸田屋を三大煮込みとして挙げたのが始まりだ。のちに立石・宇ち多゛とこの店を加えて五大と呼ぶようになった。公的な認証ではなく、一人の書き手の選定が定着したものである。
どんな場所か
東京五大煮込みの一つに数えられる大衆酒場。大正13年(1924)に近くで屋台の煮込み屋として始まり、戦時中の休業を経て終戦後の1947年に現在の場所で再開した。ヒノキの三日月型カウンターは二代目が設計したもの。
何を頼むか
地元で愛される理由
「東京三大煮込み」は太田和彦が『居酒屋大全』(1990)で挙げた北千住・大はし、森下・山利喜、月島・岸田屋を指し、そこに立石・宇ち多゛と門仲・大坂屋を加えて五大煮込みと呼ぶ。この店は五軒で唯一の串煮込みだ。