Ward Guide
墨田区
墨田区 · Sumida
隅田川の堤の桜が、一つの菓子を生んだ。
この区について
墨田区の向島一帯は、江戸中期まで水田が広がる土地だった。1716年から始まる享保年間に八代将軍吉宗が堤の上に桜を植えさせてから花の名所となり、その客を相手にする茶屋が増えた。いまこのサイトが扱う桜もちは、その流れから生まれている。
1717年、創業者が堤の桜の葉を樽に塩漬けにしておき、餅を包んで売り始めたのが江戸の桜もちの始まりである。三百年余り、一品だけを売り続けている。桜の葉は香りを移し、乾燥を防ぐためのものなので、外して食べるようにというのが店の案内だ。ただし「葉も食べるのが江戸っ子」という客もあり、一枚だけ残す折衷派もいて、正解はない。
向島は明治中期から紡績工場が進出し、1899年に東武線が開通して急速に都市化した。関東大震災と空襲で大きく壊れたが工業を軸に復興し、そのため今も住宅と小さな工場が混じっている。川沿いを歩くと、観光地の顔と生活の顔が数ブロックごとに入れ替わる。
他の区